帰宅途中の電車の中、男性二人が混雑の波に流され、私の目の前に来ました。
彼らは同じ会社内での上司とその部下という関係らしく、初めは自分たちの通勤時間について話していました。私は寝たふりをしながらじっと二人の会話を聞いていました。 二人の話題はだんだん恋愛の話になってきたようです。
「00君、彼女とかいるんだっけ?」
こう、上司が言いかけて、二人はしばらく沈黙してしまいました。
「、、うちの社の女の子達はキラキラ光るもの持って、、私くらいになると、本当についていけないんだよね。」
二人の話している意味がとてもよくわかって、私はなんだか悲しくなってきました。
いつもの私なら、「それでも女性は、、、」とか、「そんなこと言っている男性だって、、、」
と反論したくなるのですが、彼らのあまりにも悲しそうに、また、嫌味のない言い方に、私は、つい、「ごめんね、、、」と心の中でつぶやいてしまいました。 |