Sorry...Japanese Only.

76歳おじいちゃんバージョン

長い、長い、人生が終わる そろそろ

入院先のベットでそっと目を閉じ

自分の人生を振り返る

長かった一日一日を振り返る

悔いはないが、本当にやりたかったことはないか問うてみる

だけど、自分の身体はもう動かない

せつなさと、悔しさと、悲しみが身体中を駆け抜ける

心臓がドキドキ鼓動する

全身の筋肉がふるえる

少しづつ、腕をあげる

ふるえながら、5本の指が宙に舞う

ため息ついたその瞬間、まっしぐらに顔面を両手でおおう

一筋の涙が頬をつたう

喉がひくひくと嗚咽する う、う、う、とうごめく

足の指がピクピクと痙攣する

目を開けた瞬間、窓の外に目をやると、青い空と白い雲

小鳥がピピピと飛んでいる

まるで何もなかったように静かに風が吹く

そのとき、あたりがざわめき出す、生活の音が耳に届いてきた

ああ、まだ息してるんだ、と実感する

 

病室のドアに、へへへと微笑みながら、息子が入ってきた

50歳になった息子が

毎日、毎日、病室を訪れる

俺はこいつの為に生きてきたんだろうか

 

目を落としたその先にあるものは、間違いなく近づきつつある

死と恐れだけだった


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