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カリカリ・ショック!! 前編

ところで、私は世界一の「梅干し好き」だ。

「世界一って、あんた、世界に何人人間が生きてるって思ってんの?軽はずみに世界 一なんて言っちゃいけないよ。」

と、言いたくなる方もいらっしゃるかもしれないが、私は誓うのだ。
私は世界一の「梅干し好き」なのだ。
どうしても納得のいかぬ方もいるかもしれないので私がいかに「梅干し好き」であるか、いくつか例を挙げてみたい。
尚、下記の記述は少々綿密で長くなるので、飛ばし読みしてくださってもかまわない。
また、梅干しがどうしても食管とシンクロしない方、妊娠中の方は体調不良を起こすといけないので念のため回避する事をオススメする。
これは「エスケープ・ゾーン」付きのエッセイである。
ただその際には私が世界一の「梅干し好き」だと言う事を頭に入れておいていただきたい。

 私は小学校に上がる前から「梅干し好き」であった。
いや、実は小学校に上がる前の記憶がほとんど無いため私自身の中では確信は持てないのだが、周囲の親密な人物達が異口同音でそう語るのでどうやらそうなのである。
小学校に上がった頃は私にも身に覚えがあるといえばある。
梅干しを大量に口に入れていたためしょっちゅう口内炎が出来ていた。
医者にも「塩分の採り過ぎです」とまで言われ、医学的にも「梅干し好き」が承認されていた
何よりも梅干しが好きであったため三時のおやつは「梅干し」が主流であった。
私は台所用のビニール袋に梅干しを五・六個入れて若草公園で元気良く遊んだ。桃太郎のようにそれを腰に下げていつでもどこでも「梅干しスタンバイOK」という状態である。
友人達はそれをおおいに気持ち悪がった。
当時にしてみれば梅干しが食べられぬもの共がクラスの圧倒的多数を占めていた。
梅干しと言うものは意外にも大人の食べ物なのであり人生をステップアップしていく際に梅干しのよさを少しづつ収得していくのが普通らしい。

 一口に梅干しと言ってもいろんな梅干しがある。
まず一般的ないわゆる「梅干し」だ。考えるだけでも唾液を呼び寄せる、赤黒くてふわふわでピチャピチャで、出来れば常温で保存された梅干し。私はこの状態の梅干しが一番好きだ。
バイト先では「紀州の梅干し」という商品を一個百円で(ぼったくって)販売しているが、仕事中にいつもつまんでいる次第である。
次に好きなのがカリカリ梅だ。梅干しのくせにカリカリしている。梅干しのくせに歯ごたえがある。時々甘すぎる製品があるがそこは梅干しのよしみで許してあげよう。
 カリカリ梅は一般的な梅干しのように「シュルリ」と食べ終わらぬところが良い。一般的な梅干しは口に運ぶまでさんざんよだれを流させておいて賞味時間は実に一瞬の出来事だ。カリカリ梅は一口一口時間をかけながら味わう事が出来るので一般的な梅干しよりもお得と言える。
最近赤丸急上昇中なのが焼酎漬け青梅である。これは梅干しビギナーには少々理解不可能な食品かもしれない。これは「梅干し好き」の上に「焼酎好き」も求められるのでかなりの応用力と実力が求められる。

さて、私が世界一の「梅干し好き」であると言う事がお分かりいただけたであろうか。
これではまだ説明が不十分だと言う方には更に説明を施したいと存ずる。 こんなに梅干しへの思い入れが強い私であるが、生まれて始めて「不味い梅干し」にであってしまったのだ。五月四日の水曜日、ゴールデンウィークまっさなかの出来事であった。

詳細は後編で語る。


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